【ようこそ】満天の星とコンステレーション
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人はみんな、その人なりの星を持ってる。
旅をする人たちなら、星は案内役だ。
そうでない人たちなら、ただのちっちゃな光。
サン=テグジュペリ『星の王子様』
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分析心理学のユングが提唱した重要な概念のひとつに、布置(ふち、コンステレーション、Constellation )があります。
コンステレーション(constellation)とは、con(一緒に)+stella(星)=たくさんの星が一緒というところから、「星座」を意味します。
いっけんばらばらで無秩序で、それぞれ無関係に見える夜空の星ですが、大きく俯瞰して全体として見ると、その中に何らかのつながりや意味が見えてくることがあります。
わたしたちの存在や人生も、あんがい似たようなものかもしれません。
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地上に、まだ、電灯もネオンもなかったころのことを考えてみよう。
蝋玉のように燃える太陽が、地平の彼方に没し、空は七色の雲を浮かべて、刻、一刻、大地はほの暗くなってゆく。
やがて空もまた鈍い青に変わり、その青も、暗灰色におおわれる。そして空も地も、蝙蝠の羽を思わせる黒ひといろで塗りつぶされたとき、糸のような新月が西空にかかり、忽然と数千の星が金剛石(*デイヤマン=ダイヤモンド)の輝きをみせる。(中略)
はじめて星を見た人は、その美しさに酔うよりも、まず、深い畏怖に襲われたことであろう。
なぜ、暗くなると、かくも美しい宝石が、空一面にちらばるのか!
眠られずに、夜どおし起きて、星を見ていたものもあるにちがいない。
が、朝になると、星は惜しくも消えてゆく。
こうして夜を迎え、夜を送るうちに、人びとは、ただ星がでたらめに散らばっているのはないことに気づく。いくつかの星が形づくる、世にも不思議な配列!
西川満(1959)『人間の星』六興出版部, 9-10p
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これからみなさんとの、長い旅が始まります。
あなたはいま、どこにいますか?
あなたは、どんな星ですか?
ひとりぼっちで浮かんでいる星ですか?
それとも、どんなつながりのなかにいる星ですか?
そっと目を閉じてみてください。
ここはマホロバ星雲。インターネットの大宇宙に浮かぶこの星雲には、さまざまな「占いの星」が輝いています。
この世界にはまだまだ未知の星がたくさんあります。これから生まれてくる星もたくさんあるようです。
わたしたちは、数多の星を探索しながら、リアル世界でもバーチャル世界でも、新たな星図を作ります。それぞれに、いっしょに、旅してみませんか。
あなたに降り注ぐのは、満天の星
あなた自身もまたひとつの星
行き先はまだ誰も知らない、星のミステリーツアーの始まりです。
*次回より、みなさまからのご投稿用のトピックスもスタートします。
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◇ 参考サイト
国立大学法人 鳴門教育大学 生徒指導支援センター 所長だより025 「布置」
https://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015091400026/
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